2015/07/07| 七福萬来
(日本語) 県力争い
前回ご紹介した香川県丸亀市沖合にある塩飽諸島のひとつ本島でのエピソードをもうひとつ。
江戸時代の名残がある古い街並みの中に、古民家を改装した古文書資料館があり、四国や近畿地方の古い地図や古い手紙など、時代を感じさせるものが多数展示していました。
その中に明治時代の本島小学校卒業証書があり、よく見てみると愛媛県という文字がある。
・・・ん!?なんで愛媛県??・・・
でもここ塩飽諸島にある本島小学校の卒業証書であることに間違いはない。
卒業証書の横の説明文を読んでみると 『香川県が愛媛県だったころの卒業証書』とある。
香川県は明治維新後の明治9年から22年まで愛媛県に併合されていたのです。
・・・知らなかったぁ~・・・
この新たな歴史認識の出会いがこのあと役に立つことになるのです。
古文書資料館を後にし、本島の中で唯一であろうと思われるおしゃれなカフェに入り、たまたま出会ったひとり旅をされている方に 「よかったらテーブルご一緒しませんか?」と声をかけ四人でランチタイムです。
ランチをご一緒した旅人は香川県三木町から来たのだという。
ただ本島に来るのは初めてで、一度来てみたかったとのこと。
その時の話題はなぜか県のチカラについて。
「九州の中で福岡県は自他ともに認める1番力のある県ですが、2番目が鹿児島県なのか?熊本県なのか?で、もめるんですよね。」
東京から来た友人2人のうち片方はもともと鹿児島県がご出身。
観光をメインに考えると鹿児島県のような気がしますが、総合力でいうと熊本県でしょうか?
「どう考えても鹿児島県でしょ!!」
プッシュしてくる友人に 「西郷隆盛どんがいるから鹿児島県!!」と軍配を挙げました。
その流れから 「じゃあ四国はどう?」 との話になる。
1位争いは香川県か愛媛県になります。(徳島県、高知県のみなさま申し訳ございません。)
表面上は四国の玄関口ということで香川県が有利なのですが、面積的にも、人口的にも、経済力、地場産業力、観光力、どれをとっても愛媛県です。
確かに高等裁判所や大手企業の支社支店が香川県にあるのですが、それは東京・大阪に近いという地理的な理由だと思われるのです。
「それも実力でしょ!」
ひとり旅人は、口に出さずともそれを言わんばかりの雰囲気があり、それを察した私はこう切り出しました。
「明治時代、香川県は愛媛県に併合されていた時代があったことご存知ですか?」
テレビ番組 ”秘密のケンミンショー” みたいに盛り上がったのでした。
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