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台湾チャチャチャ

台湾出張のエピソードをもうひとつ。

ご存知の通り、台湾は1889年~1945年の46年間 日本が統治していました。

終戦後日本が中国に台湾を返還したあと内紛が起こり、事実上台湾は中国から独立し、日本はそれを支援した形になりました。

なので台湾の人は、親日な人が多いのです。

また当時の教育のおかげで、日本語を話せる人は多く、気さくにしゃべりかけてくれます。

故宮博物館からの帰りのこと、正門前で待っている60歳ぐらいの男性タクシードライバーと目が合いました。

ガイドブックに客待ちしているタクシーに要注意と書かれていたことが頭によぎり、ぼったくりに会うかもしれない・・と連れに言うと 「大丈夫じゃないですか?」 と安気な返答。

じゃあ ということで、目の合ったタクシーに乗り込んだのです。

「お客さん、日本から?」 タクシードライバー 早速日本語でしゃべりかけてくる。

30年前に福岡に住んでいたこと、父親は統治されていたので日本人だったこと、弟は九州大学の先生だということ、娘は日本人と結婚して長野県に住んでいること、など等、日本に関わりがあることをあたたかくお話してくれました。

日本人が大好きって感じです。

初孫ができたという話をされた時に 「おめでとうございます。」 というと 少し照れながらも 「ありがとうございます。」 と目を細めていました。

そのうち、連れの一人が 「お土産何買ったらいいと思いますか?」 と 質問。

その時です。タクシードライバーのスイッチが入ったのは。

「台湾に来たらお茶を買って帰らないと・・。ちょっと寄って行こうか。いらなければお茶だけ飲んで出ていけばいいから・・。」

そういって、とあるお茶専門店に連れて行かれたのです。

お店の人は流暢な日本語でお茶の説明を始め、試飲させてくれ、確かに美味しかったのですが、何か不自然さを感じていました。

タクシードライバーも一緒になってぜひ買った方がいいと売り込んでいましたが、私だけには強くアピールをしません。

タクシーに乗り込む時から私が何か警戒していたことをタクシードライバーは察していたのでしょう。

そして私以外の3名の連れは高級茶を買い、私だけは買いませんでした。

でも買わなかった本当の理由は違っています。

財布をホテルの部屋に忘れてきて、お金を持っていなかったのです。

・・・ああ、、お茶買いたかったなぁ~・・・

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