利益の優先 | 七福タオル株式会社

2013/05/09| 七福萬来

利益の優先

国会では環境委員長が海外出張延長のため予定された委員会に出席できずに解任されたそうです。

海外先は中国で、中国要人とのアポイントが取れたために出張延長となったとのこと。

当然、出張延長により委員会を延期することは事前に申請したそうですが、野党の反対で認められなかった。

「国益を優先させた。」と、委員長は釈明。

その委員会がどれほど重要であったかはわかりませんが、委員会がお流れになったことがそんなに大騒ぎすることではないような気が・・。

理不尽という言葉を使って、この件を『事件』と言った委員長の気持ちは理解できます。

利益の選択と優先・・・。

国益ほど大げさな話ではありませんが、日常でも利益の選択と優先する話は多々あります。

仕事とプライベートが別々の時はいいのですが、時に仕事とプライベートの二択になる時が・・。

普通は仕事を優先させるのですが、数年前知人から聞いた体験談に私は考え込んでしまいました。

場所はニューヨーク、海外出張から帰国するためにＪ・Ｆケネディ国際空港でチェックインをしていた時のこと。

知人は、エコノミークラスからアップグレードでビジネスクラスを予約していましたが、そのビジネスクラスの指定席が、天井からの水漏れで使えなくなったそうです。

「お客様、大変申し訳ございませんが、本日ビジネスクラスは満席になっており、エコノミー席でのご案内になってしまいます。」

「ええっ！そんなぁ～」

「お客様のご都合が合えば、明日のフライトを用意させていただきます。」

「う～ん。でも、困るなぁ～」

「もし明日にしていただけるのであれば、ホテル宿泊代金とファーストクラスをご用意させていただきます。」

「ファースト？！・・・ちょっと考えさせてください。」

ＮＹ→成田　１４時間のフライトで、体の固い知人はエコノミークラスでは眠れないことはよくわかっている。

帰国後大事な会議があるが、これを逃すとファーストクラスには一生乗れないこともわかっている。

帰国延長理由には微妙に正当性はあるが、上司に相談したら「即、帰国せよ！」と言われることはわかっている。

大事な会議だが挽回できる自信もみなぎっていることもわかっている。

散々悩んだ結果、知人はエコノミーで帰ったのです。

利益の優先がそうさせたのでしょう。