2013/02/18| 七福萬来
(日本語) リピート率
先週、立川志の輔さんの松山公演がありました。
松山での公演は、毎年1回のみでしたが、今回は昼夜2回公演になり、チケット即日完売する状況から判断されたことだと思っていました。
となると昼夜2回公演の場合、同じ演目をするはず・・でも主催者側からはチケット販売時にそれぞれ違う演目をするとの発表が。
・・・なんで?できるだけ多くのお客様に見てもらうための昼夜公演じゃないの?・・・
そして、公演1ヵ月前に主催者側から昼夜同じ演目になるとの発表があり、チケットを払い戻すことに。
「主催者側と行き違いがあったようですね。」
「そうなんだよ。入場できないお客さまのための昼夜公演だったのにね・・。」
公演前日、志の輔師匠は松山に来られ、一緒に夕食をしたときに少々困ったようにお話されていました。
それでも、師匠と二人きりでの夕食はファンの私にとって至極の時間で、大好きな落語の話をたっぷりしてくれました。
談志師匠の物まねをしながらのエピソードや、落語論・芸人論など、”志の輔らくご”の原点など色々で、もちろん春風亭昇太師匠のことも。
「上手な落語より、もう一度見たいと思わせる落語を考えてきた。」 と、師匠。
・・・もう一度見たいと思わせる・・・心に残る言葉です。
さてさて翌日の昼公演・・会場は当然満席で、前座さんの後、休憩なしの2席(ハナコ・しじみ売り)を熱演。
昼公演終演後、「うどんを食いに行こう」 と誘われ、師匠と二人で道後温泉商店街はずれにある食堂へ行き、きつねうどんをすすりながら、昼公演の余韻を楽しみました。
「夜も来るんだろ?」との問いに 「はい、拝見させていただきます。」と答え、再び会場に。
同じ噺を同じ日に見るのは初めてで、これはこれで楽しみでしたが、昼公演と違うマクラを話し始めたかと思うと、違う噺を始めたのです。(三方一両損・抜け雀)
「チケットを払い戻さず、見に来てくれている人が6、7名いると聞いたので、(昼公演と)別な噺をしました。」
と、最後のご挨拶。
舞台に上がった天野祐吉さんが「この会で、志の輔師匠の落語を見たのが2回目以上の方、ちょっと手をあげてもらえますか?」と聞くと、全体の7割以上のお客さまが手をあげていました。
地方にあってこのリピート率。
「もう一度見たいと思わせる落語を考えてきた」・・夕べの言葉が思い起こされたのです。
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