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(日本語) 上り下り

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最近はあまり使わなくなりましたが、田舎者、地方出身者のことを 『おのぼりさん』 と言います。

おそらく江戸時代にできた言葉じゃないかと思います。

江戸に遊びに来た観光客や土地勘のない人を揶揄した言葉なのでしょう。

高速道路でも、JRでも この上り・下りという言葉は方向を示す言葉としてよく耳にします。

つまりは、東京が中心であるということ。

私の住んでいる四国でも上り・下りという言葉があります。

ご存知、四国は本州と独立しています。

四国の人間は島という認識はなく、大陸だと思っていますが・・、昔から上り・下りという言葉があったのです。

本州とつながっていないのに、どこを目指して上りかというと、それは高松です。

愛媛、高知はもちろん、徳島からでも地理的に、香川・高松を目指す道、鉄道を上りと言ったのです。

自慢するわけではないですが、香川県より愛媛県の方が経済的にも豊かで、人口にしても高松市より松山市の方が多いです。

でも四国の中では高松が都となっているのが悔しいじゃありませんか。(香川県の人スミマセン)

ということで、JRでは高松駅からは上り便というのはありませんでした。

ただ、JR瀬戸大橋線ができるまでは、です。

JR予讃線(香川・高松~愛媛・宇和島)では、高松方面を上り便といい、宇和島方向を下り便といいますが、瀬戸大橋線ができてから、様子が変わってきました。

JR瀬戸大橋線は、予讃線の途中駅から岡山方向へ行く鉄道のことです。

松山・今治駅から高松行きも、岡山行きも上り便になるのですが、高松駅から見ると松山・今治駅方向は下り便になり、岡山方向は上り便となるのです。

同じ方向に向かって、同じ線路で、同じ駅に停車しても、高松駅から発車する電車は、行き先によって上り便、下り便ができる羽目に・・。

瀬戸大橋線ができた時、口惜しかったのは高松駅職員だったじゃないでしょうか。

いままで上から目線だけだったのが、下から見上げなきゃいけなくなったのですから。

しかも始発駅なので上り下りが一緒になったややこしい時刻表です。

高松駅の時刻表は 『予讃線・土讃線下り・瀬戸大橋線上り 出発時刻表』 となっています。

高松駅を訪れた人、ツイッター、フェイスブックのネタにいかがでしょう。

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