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心の闇

地下鉄サリン事件に関与したとして、全国に指名手配されていた菊池直子容疑者が逮捕されたというニュースが先週ありました。

逃亡生活17年間というのはどのような生活だったのでしょうか。

逮捕のニュースを耳にして、なぜかほっとしたというよりすごく気になったのです。

世間を揺るがした大きな事件の重要容疑者なのか、街角で指名手配写真をよく目にしたからか、17年間という年月をどうやって逃亡していたのか興味があったからか、自分でもよくわかりません。

菊池直子容疑者は、素性を隠し、人目を避け、ビクビクしながらの日陰生活をしていました。

でも結果的に逃げ切れませんでした。

発覚したのは、同居生活をしていた恋人からだそうです。

「彼を愛してしまった。逃げていたのは今の生活を失いたくなかった。」

被害者のことを考えると身勝手な供述ですが、普通の家庭への憧れもあったのでしょうか?

真意は裁判にならないとわかりません。

いや裁判になっても、心の闇はわからないのかもしれないし、菊池直子容疑者自身がそうかもしれません。

考えてみれば人間、思考とは別なことをしてしまったりすることがあります。

好きな女の子に告白できずに彼女の友だちにしてしまったなんて話をよく聞きます。

「山手線に乗るつもりが、京浜急行線が先に来たんでそれに乗っちゃんたんだよな。」

タレントのビートたけしさんは、奥さんとの結婚についてこんなことを言っていました。

人恋しくなる時は誰しもあります。

誰かを頼りにしたい時、誰かと話をしたくなる時、手を握ってほしい時、抱きしめてほしい時・・逃亡生活であればなおさらでしょう。

別に容疑者を擁護しているわけではありませんが、精神的にどうだったのか知りたいだけなのです。

フィクションですが、映画 「八日目の蝉」 を見た時にも近い気持ちになりました。

不倫相手の子供を奪い、その子を育てながら逃亡生活を続ける主人公 と その被害者である子供が大きくなってからの話。

何でそうなってしまったのか?その時何を考えていたのか?

映画でも心の闇については、見ている人にゆだねていました。

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