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我が家・・後篇


DSC06792.JPG香港での宿泊ホテル・アッパーハウスホテルの基本コンセプトは ”我が家” です。

客室にてチェックイン手続きをするため、フロントにあるチェックインカウンターは、小さいデスクでした。

ただ小さなカウンターに5~6人のスタッフが鈴なりになっている光景は、滑稽にも見えます。

・・・アハハ、見栄えを考え過ぎてカウンターが小さすぎるだ。でもこれはこれでおもしろい・・・

さて、チェックインの続きですが、私と連れは部屋番号を互いに確認し合ってそれぞれ部屋に案内されました。

部屋に案内されて、しばらくすると客室の電話が鳴りました。

「お連れの○○さんの部屋ですが、変更しました。新しい部屋番号は・・・。」

「わかりました。」

・・・連れは部屋が気に入らなかったのかな?・・・

30分後、タクシーの中

「部屋が変わったって?気に入らなかったの?」

「それが違うんですよ。客室係に案内された部屋に入ると、別な人が部屋の中いたんですよ。」

「おいおい!それってホテル側が間違ったの?」

「そうみたいです。すでに入っていた外国人は机でパソコンを打っていて、無言でこちらを睨(にら)んでいました。あわてて部屋を出ましたけど。」

「ホテルの客室係も慌(あわ)てたろ。」

「それが、慌(あわ)てた風もなく、別なスタッフを呼んで、客室外の廊下で段取りしていました。「オレのことよりもこのお客さんに謝ったほうがいいじゃないか?」 と 言ったのですが・・。」

結局、ホテル側は間違えられた外国人の部屋にお詫びしなかったようです。

その日の夜、連れが客室へ戻ると机にクッキーとホットミルク、そして詫び状が置いてありました。

詫び状を開いてみると、日本語でこう書かれていました。

“この度は、当ホテルに宿泊していただきありがとうございます。あなた様のおかげで客室を間違えた事、お詫び申し上げます。・・・”

「日本語が間違っているんですよ。」  と連れは笑いながら言っていました。

「なるほどね・・。いや、待てよ?その詫び状の日本語は間違っていないかもよ。一応謝るけど、客室を間違ったのは君のせいだと言いたいんじゃない?このホテルのコンセプトの ”我が家” って、客の事でなく、ホテル側から見て ”オレの家” って意味かもしれないぜ。」

そう思ってくると、一連の事がつながってくるような気がします。

いろんな意味で、楽しめたホテルでした。

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