2011/06/07| 七福萬来
麒麟(きりん)
東野圭吾さんの小説 ”麒麟(きりん)の翼” を読了しました。
作品の完成度の高さに、あらためて東野圭吾という小説家のすごさに感服です。
この小説の主人公は、加賀恭一郎という刑事です。
この加賀恭一郎は、シリーズとして他の作品にも出ています。
作品の内容についての詳細コメントはできませが、この物語は私にとって別なところで興味深いものでした。
まず、物語の舞台が日本橋・人形町界隈から日本橋までで、私のビジネスでもよく行くところなので、地理的にリアル性があったのです。
次に、日本橋中央にある麒麟(きりん)の像のこと。
この麒麟(きりん)が、毎週見ているあるテレビドラマの重要なエピソードになっていたのです。
そうして最後にもうひとつ、私が日課にしているある事も、物語の重要な役割をもっていた事です。
年を重ねると、色々な体験や経験が蓄積され、小説を読んでも理解度も増すのでしょうけど、プロセスとポイントがいくつも重なると、興味深くなります。
東野圭吾さんの加賀恭一郎シリーズは日常の中の人間心理がテーマのような気がします。
すでに、加賀恭一郎シリーズはテレビドラマ化されていて、阿部寛さんが演じています。
小説を読んでいるうちに、どうしても阿部寛さんをイメージしてしまうのは、きっと私だけではないでしょう。
別なシリーズ 物理学者・湯川学が主人公のガリレオシリーズもテレビドラマ・映画で福山雅治さんが演じたので、やはり作品を読んでいると福山雅治さんをイメージしてしまいます。
ひょっとしてこれも、東野圭吾さんの思惑なのかもしれません。
題名にもなった 麒麟(きりん) ですが、中国の神話に出てくる霊獣です。
私が幼いころ、父親がキリンビールを毎日飲んでいた時に、そのラベルを指さしながら尋ねたことがあります。
「父ちゃん、これって何?」
「顔が龍で、足が馬、尻尾が牛の動物だけど、この世の中にいないんだよ。」
「ふ~ん。・・・恐いの?」
「いつもはやさしい動物だけど、悪い人には強いんだ。で、ほらここに キ・リ・ン って書いてあるだろ。」
よく見ると、キリンビールのラベルに描かれている麒麟(きりん)の絵の中に カタカナでキ・リ・ンの文字が隠されていました。
その文字を探しては遊んだ事も思い出します。
・・・ん?何故、隠し文字があったのか?・・・
麒麟って、ミステリアスです。
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