2010/07/23| 七福萬来
(日本語) 手塚治虫
いまさら言うことではありませんが、手塚治虫先生は偉大な天才です。
手塚治虫先生のマンガはほとんど読みました。
医療、SF、歴史、宗教、戦争、演劇、性、野生・・その領域は宇宙のように無限大です。
そこには、生命と地球という永遠のテーマが脈々と流れています。
手塚作品は楽しい作品でもラストは現実(残酷)だったりします。
例えば、鉄腕アトム は、地球を救うため、最後は近づく太陽に核爆弾を運び、自爆します。
ジャングル大帝は、吹雪の山で遭難したヒゲおやじにレオが「私を食べてくれ。」といい、ヒゲおやじを助けます。
どろろ では、体を妖怪に売られた百鬼丸の最後の相手が、肉親である父親でした。
今でこそ、シリアスなストーリーのマンガはありますが、昭和30年代の少年誌においてその結末は衝撃的だったと思います。
晩年期のアドルフに告ぐ という作品では、第二次世界大戦を背景に3人のアドルフが織りなす、宿命的なドラマを、壮大なスケールで描いています。
火の鳥・ブラックジャック・ブッダ・きりひと賛歌・三つ目がとおる など等、ひとつひとつの作品を語ればキリがありません。
ウォルト・ディズニーの影響を受けて、アニメーションの世界にもその才能を出していきました。
鉄腕アトムは、日本で最初のシリーズアニメです。
ただ、虫プロというアニメーションの会社は、経営難で倒産しました。
一説によれば、妥協を許さない半面、競争心や嫉妬心が強いひとだったそうです。
宮崎駿さんの作品 ”ルパン3世カリオストロの城” を見て、コメントをあまり言わないのは、悔しくてしょうがなかったじゃないかと側近の人が言っていました。
ライバル心は私にもあるし、何事にも必要であると思いますが、あれだけの作品を創作し続けた手塚治虫先生にも、人間的な要素もあったことは、ステキです。
テレビの対談番組で見た手塚先生の言葉、
「マンガは女房で、アニメは金のかかる愛人なんだ。」
なんとわかりやすく、シャレの利いた言葉でしょう。
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