2016/09/05| 七福萬来
大人のふるまい
ぎっくり腰から約2週間。
順調に回復しているとはいえ、まだまだ気をつけなければなりません。
なので、出張の際には杖を持つようにしています。
ただ人に構われるのは好きでないので、元気に杖を突くように心がける。
すると自然に声が出てしまう。
「ほっ!、はっ!、ほっ!、はっ!、ほっ!、はっ!・・・」
駕籠かきの先棒、後棒の掛け声を一人でやってる感じ。
なので誰も声をかけてこない。
というより、危ない人に見える。
飛行機に搭乗する時はさすがに空港職員や客室乗務員が声をかけくるだろうと思っていましたが、それもなかった。
杖がカラフルだったから 山登り好きに思われた?
しかし予想もしない展開になる。
杖を突きながら搭乗し、席に座ると、しばらくして機内アナウンスが流れたのです。
「20番のGにお座りの河北さま、おられましたら近くの客室乗務員にお声がけください。」
・・・ん!?オレ??・・・
客室は 『誰だ?』 『何やった?』 というような空気が漂い始める。
座席番号表示を見ると私の番号だし、チケットも同じ番号であることをこっそり確認。
席を間違えたわけではない。
・・・ひょっとして、(乗務員が)冷たい態度をとっていたので反省とサプライズを狙って、アップグレードしてくれるのかも!!・・・
ポジティブな私はすぐいい方向に妄想してしまう。
機内アナウンス通りに客室乗務員に声をかけると、彼女は怪訝そうな顔つきになり、チケットを見せてほしいという。
理由は搭乗の際二次元バーコードを認識しないままゲートをスルー(通過)してしまったというのです。
つまり客室乗務員としてはG20番に座っている私は河北泰三でない可能性があるという認識。
杖を持ったままチケットをかざしたためにバーコード面がしっかり受光部分に接触しなかったのでしょう。
「お名前をフルネームで言ってください。」 「生年月日は?」 「ご自宅のご住所は?」
無線機の先と何度も本人確認してくる乗務員に笑顔で答えながら、心の中で子供のような言い訳する私。
・・・だって腰が痛かったんだもん!・・・
痛い時は痛いなりのそぶりは必要なのかも・・。
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