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チップの気持ち

いまだ収まらぬ九州熊本の余震ですが、一日も早い日常を取り戻せることをお祈り申し上げつつ、私のブログも日常モードに戻します。

先月11年ぶりに渡米したときのこと。

ニューヨーク・ジョンFケネディ空港の到着ロビーに出ると、『Mr.KAWAKITA』 と手書きで書いた札を持った男がいました。

実はウチのメインバンク『伊予銀行』さまにお願いし、車を手配してもらっていたのです。

私の名前を持った彼はその予約タクシーのドライバー。

伊予銀行さまはニューヨークに出張所を構えており、その所長S氏は古くからの知り合いでもあります。

空港を出発し、マンハッタンのホテルまで約1時間。

11年ぶり9回目のニューヨークの車窓は感慨深いものがありました。

それと同時に気にしなければならないことが・・。

それはアメリカならではのチップ制のこと。

タクシーやレストラン、ホテルなど、サービスを受けたことに対して先方の請求額以外に対価を払わなくてはならないのです。

その額約15~20%

ホテルに到着し、チェックインをし、ホテル客室係さんが荷物を持ってきてくれ、かわりにチップを渡す。

Thank You(ありがとう)」 と言うのかと思いきや、何も言わずに立ち去る。

たまたまそういう人なのかと思っていましたが、そうではありませんでした。

ほとんどの人がチップを渡したのに対して「Thank You(ありがとう)」を言わないのです。

少し違和感を感じたのですが、ビジネスもできたし、留学している息子にも会えたし、さらに天気も良かったので、気持ちの良い渡米のはずでした・・しかし。

帰国日、伊豫銀行NY出張所のSさんに依頼してもらった予約タクシーにてジョン・F・ケネディ空港に向かいました。

空港に到着するまでの車中、チップの用意のため、財布から10ドル札を2枚抜き、少ないかもしれないとさらに20ドル抜き、いや多いかもしれないと財布に10ドル戻しました。

そして空港に無事到着し、チップを渡すとやはり「Thank You(ありがとう)」がない。

まあいいか!と諦め、空港カウンターでチェックインをし、セキュリティーチェックを受け、搭乗口近くにあるショップで最後の買い物をしようとしたら、財布がない!

・・・やっちまった!・・・

タクシーに財布を置き忘れてしまったのです。

空港に到着してからすでに1時間経過、フライトまであと2時間。

伊予銀行NY出張所S氏に電話すると出ない。5分後再度電話しても出ない。

・・・どうする河北!・・・

意を決して、予約メールを頼りに予約タクシー会社に電話することにしたのです。

英語が苦手な私にとって最大の試練といってもいいです。

・・・ゆっくり話せば伝わるはず!・・・

2回コールしたあとつながり、「Hello?!」という先方の声を期待していたのに耳に入ってきた言葉は 「もしもし?!」という日本語。

この予約タクシーの経営者は日本人だったのです。

腰から力が抜け、空港ロビーでへたり込んでしまいました。

そして、めでたく財布は私のもとに・・。

私は戻ってきてくれたタクシードライバーにチップを再度渡し、そこで気がついたのです。

チップというのは渡し手側の感謝の気持ちであることを。

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