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SOS

友人や家族との連絡を取るのに携帯電話はやはり便利で、事件や事故の時も活躍します。

でも・・そんな便利な時代に慣れてしまうと、つながらなかった時の苛立ちと言ったらありません。

電波の届かないところに宿泊した時のこと。翌朝つながる場所に移動すると、同じ人から何通かの留守番電話が入っていました。

1通話目 「○○商事の××で~す。例の件について連絡したことがあるのですが、また電話しま~す。」

2通話目 「もしもし、××です。折り返し電話ください。」

3通話目 「××だ。至急連絡ほしい。」

4通話目 「・・・(ため息)」

柔らかな口調から、だんだん苛立ち、そして諦めモードへの変化していくのがよくわかります。

昨夜、東京にいる息子から電話がかかってきました。

「・・お、お、お父さ・・ん。」

「おう!どうした。」

「今日、東京にいたり・・する?」

「いや、今治だけど。・・どうした?なんか調子悪そうだけど。」

「ちょっとオレ・・今、やばいかも。」

話を聞いてみると、ノロウイルスに感染したようで、一人部屋でノビているらしく、夕べからろくに何も口にしていないとのこと。

「ちょっと待ってろ!お父さんの知り合いに連絡取ってみるから。」

そこで近所に住んでいる知人に様子を見てきてもらおうと電話すると、タイミング悪くつながりません。

再度息子に連絡取ると、今度は救急病院を調べてほしいとの依頼が・・。

・・・ううっ!これはまずい!・・・

今度は別な知人に電話しましたが、これまたつながらない。

携帯電話がうらめしく思いつつ、ネットで緊急病院とタクシー会社を調べていると、さっき連絡を取ろうとした知人から電話がありました。

「駒沢公園近くの○○病院だったら24時間急患を受け付けてくれるので、早く行った方がいいぜ!お大事に。」

通話終了後、携帯電話に向かって一礼・・つながることのありがたさを強く感じたのでした。

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