2013/07/03| 七福萬来
はじめてのオペラ
先週オペラを初めて見に行きました。
オペラといえば歌劇であり、ストーリーがありますが、今回は オペラ・ガラ・コンサート といって、ジュゼット・ヴェルディの有名な作品からセレクトした楽曲を披露するコンサートです。
オペラに関してほとんど知識のない私ですが、オーケストラの演奏もさることながら、キャストの歌声にビックリしたのです。
場所は大阪 音楽専門劇場のいずみホールで、木目を基調にした重厚な劇場でした。
司会により、歌われる歌劇がどのような背景であるか簡単に説明してくれます。
でもいざ、始まるとイタリア語だし、限られた情報の中で妄想の世界に入らなければなりません。
恋の歌、友情の歌、親子の情の歌、やっかみの歌、恋仇の歌・・など等。
キャストの人たちは、一流の声楽家のみなさんです。
歌詞の意味はわかりませんが、情感あふれる歌声に胸を打たれました。
そして1曲歌い終わるたびに、観客から「ブラボー!」の声がかかります。
オペラを愛するファンにとって、声をかけずにはいられないのでしょう。
それは歌舞伎の掛け声のよう。
歌舞伎もいい演技や、いいセリフ回しをしたときに、さらには見得を切ったとき、観客から声をかけられます。
ただ歌舞伎の場合、役者によってその掛け声は変わります。
坂東玉三郎さんは「大和屋(やまとや)」、市川海老蔵さんは「成田屋(なりたや)」、尾上菊五郎さんは「音羽屋(おとわや)」 といった感じ。
何故、本人の名前を言わないかというと、その昔 江戸時代では歌舞伎役者は貧乏だったので、副業をしていたのです。
小間物屋であるとか、雑貨業であるとか・・。
その屋号が楽屋での符丁になり、贔屓筋も屋号で声をかけるようになったのです。
観劇が終わると、「どうでした?」と、今回ご招待してくれた会社会長が尋ねてきました。
「いやぁ~、感動しました。ただ、ソプラノのキャストを奥さんにすると夫婦喧嘩の時に大変ですよね。」
「そりゃぁ~鼓膜が破れまっせ。」
そんなことも考えてしまうほど、素晴らしい声量だったのです。
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