2011/10/05| 七福萬来
(日本語) 成り行き
いつもは都合がつかず欠席される銀行さんもいますが、今年は政府系を含めて全行参加していただきました。
毎年のことながら、自社の成績を大勢の前で披露する事は自分への挑戦と思っています。
無借金経営を貫いている企業もありますが、大体のところは銀行さんにお世話になっています。
弊社もそのひとつで、銀行さんにそっぽ向かれるとたちまち路頭に迷ってしまいます。
だから、無視されないように計画を立て、実行し、実績をアピールするのです。
なんてカッコいいことを言っていますが、ホントはとてもあいまいなのです。
絵に描いたモチのように事はうまく進むワケがありません。
1ヵ月先になにが起こるか分からないのに、半年、1年先のことなんてわかるワケがありません。
要は、今日があっての明日ということです。
“御神酒徳利(おみきどっくり)” という落語があります。
ある大きなお店の善六という奉公人が、いたずらに店で大事にしている”御神酒徳利”を隠してしまいます。
それが大騒動になり、自分が隠したことを言いそびれてしまいます。
そこで女房の入れ知恵で、ニセ占いをして探し物を言い当てるのですが、それに感心したあるお医者さんが、一緒に大阪に行って占いで解決してほしいと頼まれます。
断るにも断れなくなり、その医者と一緒に旅に出るのですが、たまたま宿泊した宿でお金が盗まれたという騒動に巻き込まれます。
その医者は、その宿の女将に
「私の連れが占いの名人だから、犯人をつきとめることができますよ!」と言います。
困ったのは善六です。
「一人にしてほしい」と言って、夜逃げの準備していたら、女中が部屋に入ってきます。
「あなた様は占いの名人だから、盗んだのは私だと当てるんですよね。」
母親が病気にかかり、薬代欲しさに手を出してしまったと告白し、それを聞いた善六さんは「私にまかせなさい」と言って、占いをしたふりしながら、庭にあるお稲荷さんのせいにし、円満解決するという噺です。
ラッキーストーリーですが、実際の商売も一緒のような気がするのです。
こんな事を言うと銀行さんに怒られるかもしれませんが、”人生成り行き”です。
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