2015/06/16| 七福萬来
(日本語) 役者ブルース
先週は日曜日から土曜日まで東京出張。
ついでに新橋演舞場にて三宅裕司さん座長熱海五郎一座の芝居見物してきました。
春風亭昇太さんが出演しているので、毎年観に行っています。
今回のゲストは大地真央さん。
元宝塚女優であり、現役のミュージカル女優でもあるので、華やかな舞台でした。
特に今回は一段と笑いが多かったような気がしました。
でもこのお芝居、アドリブのように見えてしっかり計算されています。
それを支えているのが共演しているス-パーエキセントリックシアター(通称SET)のみなさん。
SETとは、三宅裕司さんが主宰する歌、踊り、笑いが融合されたエンターテイメント劇団です。
終演後、昇太さんの楽屋を訪ねるとSETのみなさんと一緒に飲みに行くことに。
舞台とは違い、普通のお嬢さんって感じです。
「歌めちゃくちゃうまいですよね。」 と、ほめると 「私なんかまだまだです。上には上がいますので。」 と 謙遜。
お芝居で食べていける役者はひとつかみです。
「昇太さんは、若いころ(稼ぎがないころ)どうやって食べてたのですか?」
「家賃だってかかったでしょう?」
「どうやって売れていったんですか?」
彼女たちは、ジャンルが違うとはいえ昇太さんのサクセスストーリーを参考にしたいのでしょう、話かけやすい昇太さんにいろいろと質問しています。
「この道に進んでよかったと自信が出てきたのはどのタイミングですか?」
この質問に昇太さんは 「自信なんていまでもないよ。」 ときっぱり。
・・・確かにそうかもしれない・・・
芸能の世界もモノづくりの世界も共通なところはあるので、横で聞きながら自分に重ねてそう思ったのです。
それを察してか昇太さんは続けます。
「こいつのところの今治タオルだって努力して今があるけども、もともと品質の良いモノを作っていたんだ。」
要は売れる人やモノは修行と努力、そして才能もないとダメだということ。
SETのみなさんは、自分の出番だけでなく、日々変更される他の人のセリフやタイミングなどを全て把握し、お芝居全体をサポートしている。
それは修行と言ってもいい。
昇太さんの話を真剣に聞いている彼女たちの目にきらりと光るものを感じたのでした。
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