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(日本語) 生きていくこと

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「結構キツイです。」

ご来社いただいた営業マンが、こづかいの捻出について涙ぐましい努力をされていることを切実に訴えます。

例えば、住宅手当。

自宅から通っている時は住宅手当が出ていたそうですが、転勤で単身赴任になると会社指定のアパートになり、住宅手当が出ないだけでなく、逆にアパート代の負担部分が天引きになったそうです。

例えば、通勤手当。

今までは支給されていた通勤手当をそのまま交通費あてることなく、電車でなく安いバスを使ったり、可能な限り自転車を使ったり、その差額を自分のこづかいにしていたのです。

それが転勤になったら徒歩圏内となり、支給されなくなり、捻出のしようがなくなったとのこと。

しかも、月に何度か自宅に戻る際に、通行料の高いしまなみ海道を利用しなくてはならず単身赴任の辛さを身にしみているそうです。

「なるほどね・・。」

それでも家族との再会を楽しみにすると、我慢できるでしょう。

 “遊んでいるよな小鳥でさえも 生きるためには苦労する”

「お前、これ知ってるか?」

今から30年前、春風亭昇太さんが入門したての前座時代、春風亭昇八と名乗っていたころ、私のアパートへやってきた時に教えてもらいました。

この文句は、春風亭昇太さんの師匠である、春風亭柳昇師匠が色紙にサインをされる際、好んで書いていたものです。

ご存知の方もいると思いますが、柳昇師匠はやわらかく、やさしい、好々爺で、飄々とした語り口から発せられる柳昇落語は今聴いても笑えます。

その柳昇師匠の書いた文句だからこそ、伝わるものがあります。

「いいだろぉ~。ほら、もう一枚寄こせ。」

入門したての昇太さんは、売れっ子芸人を目指して、私の部屋でサインの練習をしていたのです。

「先輩、まだ苦労してないじゃん!」

「バカヤロー、オレがどれだけ苦労しているか!ほれ、もう一枚寄こせ。お前にお宝いっぱい書いてやる!」

生きる目標を持つことが大事であることは、その時私はまだ気がついていませんでした。

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