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(日本語) ひょっとして

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私は自分で言うのもなんですが、博打(バクチ)の才能がありません。

カジノにしても、麻雀にしても、パチンコもそうだし、株に至っては ”買ったら下がり、売ったら上がる” という典型的な破滅型です。

自分で自分の事をわかっているつもりですが、時に羽目を外してしまう時もあります。

・・・ひょっとして・・・

この言葉が心の中で出てくるのです。

そして負けると、『もうやめとこ』 と思えばいいのですが

・・・今度こそ・・・

となり、また負けます。

・・・もうそろそろくるだろう・・・

そう思うとまた負け、

・・・ええい、全部使ってやる!・・・

最後は自棄(ヤケ)になり、ゲーム―オーバーとなります。

だから ギャンブルをやる時 『ひょっとして』 と思った瞬間、冷却装置がはたらくように普段から心がけているのです。

昨日訪ねてきた金融機関のセールスマンに対して、その冷却装置が働きました。

「今回ご紹介する商品は、すごくお得ですよ。」

セールスマンの巧みなビジネストークについつい気持ちが揺らいできた時に 『ひょっとして』 と思ったのです。

「このふたつの商品、いかがだったでしょうか?」

「うんそうだな。どちらの商品もいいのはわかるけど、なんか背中を押されるものがないんだなぁ。」

次に私が何を言うか待っているセールスマンの期待に満ちた顔を確かめたタイミングで、攻守入れ替わるのです。

「君だったらどれが儲かると思う?最初に紹介してもらった商品、次に紹介してもらった商品、最後は君の会社の株?さあどれでしょう!」

「ウチの株ですかぁ?!う~ん・・・」

その後セールスマンは商品の説明をすることはありませんでした。

ひょっとして、ムッとしたかなぁ。

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