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(日本語) 買い手の心情

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「河北さん、今週大阪に来ることありませんか?統括部長が会いたいと言っています。」

東京出張中に大阪の百貨店バイヤーから電話がありました。

「じゃあ、明日午後7時でよければ、お伺いさせていただきます。」

電話を切った後、飛行機便の変更と大阪での宿泊予約をすべてインターネットし、本当に便利な時代になったと思います。

そして翌日、夕方に無事大阪に到着。

目的の百貨店へ行く前に、今年5月にオープンした別な百貨店を覗きました。

以前視察をした時にカッコイイ ”プーマ” の靴を見かけ、どうしても欲しくなり、スポーツ売り場へ行ったのです。

その靴はありました。しかも値下げされています。

・・・ラッキー!・・・

店頭に陳列しているワンサイズ大きい商品を履いてみると、ピッタリです。

しかしよく見ると、右足側に刺繍されているラインが途中で切れていました。

在庫場所から出してきたサイズが小さい方は当然のごとくきれいな商品です。

「ねぇ、ちょっとこれキズものだよね。でも欲しいんだよね。でも何か気になるよね。」

「そうですね。」

「これ1足しかないんだったらあきらめられるけど、このきれいな小さなサイズの方を見てしまったので、同じ値段というのは何か嫌だなぁ~。・・・いくらかまけない?」

「・・・そうですよね。少々お待ちいただけませんか?上司に相談します。」

気に入った商品なので安く買いたい訳ではありませんが、買い手の心情的には背中を押す部分が必要です。

しばらくして、その社員が戻ってきました。

「お客様の言い分はよくわかるのですが、値引きはできません。大変申し訳ございません。」

「そうだろうなぁ~。うんわかった!今日はやめとくわ。気分の問題だから。」

半額にしろとか言っているわけではありません。500円でもいや100円でも・・何かのサービス券や粗品でもよかったのです。

同じ商品でキズものときれいなものが同じ単価で販売されている事が気になったのです。

この話を目的の百貨店の統括部長に話をすると、

「百貨店というのは町内の八百屋じゃないんだから、無茶言っちゃアカンで。」 と、一括されました。

・・・でもな・・クレーム処理のことやお客様の満足度のことを考えると、ケースバイケースのような気がするんだけどなぁ~・・・

顔の見えないネットビジネスと対面販売をする百貨店・・サービスの行方はどこなんでしょう。

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